セルチュクは田舎だった 出発こそ遅れたが、セルチュクのオトガル(バスターミナル)に定刻より早めの7時半に着いた。オトガルの東隣りの市場の向こうにある宿〝Vardar Family Hotel Pension〟(ツイン20リラでトイレシャワー&朝食付き。ボリュームたっぷりの夕食は8リラ)へと向かった。その宿では、おばあちゃんが笑顔でお出迎え。その笑顔でここの宿に即決した。
セルチュクでホームステイ(?) 前述した通り、セルチュクは田舎の素朴さを残す良い町だったが、何もない所に8日間もいた理由はそれだけではない。〝Vardar Family Hotel Pensionが居心地の良い宿だったからだ。宿のおじいちゃんとおばあちゃんが作る温かいトルコの家庭料理を毎日食べた。これがまた豪勢で、「明日の夕食は何だろう?」と毎日が楽しみだった。ここにたまに来る旅人も個性的で、ビーチで泳いだヤスシさんは上海から中央アジアを横断してきて、この旅が終わると、上海で働く予定だという。ヨウスケくんは、5年前にTOEIC900点を取り、今は中国語を勉強していて、5ヶ国語マスターを目指しているらしい。このような人たちと共に夕食を食べ、酒を飲み交わした。基本的には宿にうちらと家族だけだったため、まるでホームステイのようだった。元もとは、トルコの田舎の雰囲気やトルコ家庭の温かさを求め、東部へと足を延ばそうと思っていた。しかし、ここですでにそれらを存分に味わった為、東部は止めにし、世界遺産の石灰棚のパムッカレは温泉が枯れて汚くなったと言うし、残すトルコの旅はカッパドキアだけにすることにした。 その後はシリア。いよいよ中東である。